国際私法 旧司法試験 昭和58年 第1問

 我が国に居住する未成年者である日本人Xは、死亡した甲国人Yを父として認知を求め、Yの死亡後3年以内ではあるが死亡を知った日から1年以上を経過した後、我が国の裁判所に認知の訴えを提起した。この認知の請求については、何国法に準拠して判断すべきであるか。
 ただし、甲国の民法によれば、子は父の死亡後にも認知の訴えを提起することができるが、その出訴期間は父の死亡を知った日から1年以内とされている。

1.改題(適宜)

律子

問題変える?

不要かと。

2.出題趣旨(推測)

律子

なぜ出したのかな?

例えば、下記かと。

●戦後の混乱期における事実婚・同棲等の結果として誕生した人のうち、母のパートナーから認知されていないまま、当該パートナーが亡くなるケースが散見される。勿論、その場合、各国民法上、死後認知及びそれに相当する制度は存在する。

●しかし、それらが死後認知を認める実体法上及び手続法上の要件は当然異なる。

●とりわけ家族法分野においては、(財産法分野と比較し)準拠法選択が最終的には人生の岐路に通じることとなりかねない問題である以上、それを適法・適切に処理するに足りる論理・感性を持った若者を選抜したい。

●なお、民法787(認知の訴え)を見よ。

3.答案構成(例)

律子

どうする?

下記程度で十分かと。

第1 認知(29条)
1.出生主義・認知主義

第2 出訴期間(手続・実体)

第3 公序(42条)
・実体とし、甲国の民法が適用された場合

以上

4.答案(例)

律子

答案は必要?

不要かと。

5.雑感

律子

なにかある?

学是

特にないかと。

6.参考

答案構成(例):法例(平成元年改正前)

第1 認知(29条)
1.出生主義・認知主義
2.認知(平成元年改正前法例18条1項):重畳的連結(親子関係が成立し難し。)

第2 出訴期間(手続・実体)

第3 公序(30条)
・実体とし、(日本法と重畳的に)甲国の民法が適用された場合

以上